北海道産インカローズは、日本が誇る貴重な日本産宝石の一つです。
北海道稲倉石鉱山産インカローズは、アルゼンチン産のビビットな紅色とはまた一味違うやわらかで穏やかな赤色。透明感がある高品質のインカローズです。
北海道古平町の「稲倉石鉱山」は明治中期に発見され、昭和59年まで稼働していました。
明治時代は金・銀の鉱山として、大正時代にはマンガン鉱の鉱山として発展し、昭和11年頃にはマンガン鉱の生産高が全国1位になったそうです。
最盛期には鉱山の町が形成されるほど繁栄した稲倉石鉱山でしたが、その後、鉱脈品位の低下や費用面での困難等の理由で、徐々に規模が縮小され閉山に至りました。現在は採石場になっています。
稲倉石鉱山のインカローズ(菱マンガン鉱)は、マンガン鉱の副産物として産出されていました。透明感のある赤い美しい鉱物は、地元で「桜マンガン」と呼ばれ愛されていました。
最近でも、当時の石が市場に出回ることがあり、その美しさから徐々に広く知られるようになりました。北海道産インカローズはコレクターにも人気が高く、特に高品質の北海道産インカローズは今では大変稀少な存在になってきています。