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長崎県奈留島産 日本式双晶
高さ 約16mm、幅 約20mm、厚み 約4mm 重さ 約2.3g
水晶の産地 長崎県五島列島奈留島
●写真付き鉱物ラベルをお付けします。
●アクリル台と天然石用粘土をお付けします。
●浄化用の白檀香と共にお届けします。
◇ 日本式双晶の解説 ◇
水晶の双晶とは、2つ以上の水晶がある一定の法則で接合したものです。
接合の仕方によって 日本式、ブラジル式、ドフィーネ式 など数種類に分類されます。
「日本式双晶」とは、2個の水晶が84度33分の角度で接合した双晶です。
全体の形は「ハート形」「軍配型」「V字型」があり、ほとんどが薄い平板連晶になります。
不思議なのは、日本式双晶は、同じ鉱脈に共存する他の柱状結晶と比べて、かなり大きいこと。
その理由には諸説あり、はっきりしたことは分かっていません。
美しく可愛らしい形の日本式双晶は「ハートの水晶」として世界的に人気があります。
「ハートの水晶」という素敵な名前は、19世紀後半に日本で双晶を手に入れたドイツ人がつけたとされています。
20世紀始めにヨーロッパで、山梨県乙女鉱山産の大きな双晶など、日本産の双晶が数多く研究され、ドイツの岩石学者ゴールドシュミットが「日本式双晶」(Japanese law twin)と名づけて発表しました。
その時はあまり広まらなかったようですが、日本の鉱物学者である神津俶祐氏や大森啓一氏が、昭和12年ごろに詳しく研究し、戦後、論文が英訳されると、「日本式双晶」の名が世界的に知られるようになりました。
日本式という名前ですが、日本が特産というわけではありません。世界で最初に日本式双晶が発見されたのは、1829年頃のフランス・ドフィーネでした。今では、日本式双晶は、ブラジル、ペルー、アメリカ、マダガスカルなど、世界各地で産出することが知られています。
日本では山梨県乙女鉱山や長崎県奈留島のものが有名です。
近年は日本国内での水晶採掘は行われておらず、また日本式双晶の産地では採集が禁止されるなど、日本産の「日本式双晶」は希少性が高くなっています。
日本式双晶の存在は、日本では江戸時代以前から知られていました。
その形が「矢羽根」に見えたことで、武運のお守りにもされていたようです。また、「夫婦水晶」とも言われ、縁起の良いものとされています。
徳川家康が持っていた水晶製の眼鏡レンズは、日本式双晶を用いたと考えられています。双晶の左右の石は、自然が生み出した理想的なペア。それで眼鏡を作るなんて、贅沢ですね。
水晶好きなら一つは持っておきたいと思うのが、日本式双晶。
鉱物コレクターの間では常に人気を集めており、水晶を展示する博物館のほとんどがこの日本式双晶を特別な水晶として展示しています。
独特の形の美しさ、自然の神秘を感じさせる雰囲気は、鉱物マニアならずとも魅力を感じるものではないでしょうか。
※原石のため、母岩や干渉の跡、欠け、内包物の影響等による表面傷等がある場合があります。
※石の色はご覧のディスプレイなどにより異なって見える場合があります。
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